MENU

体外受精・胚移植の排卵誘発のメリット・デメリット

体外受精・胚移植では、良い胚を移植すれば高い妊娠率を得られるので、従来ではHMG注射を多く使い、たくさんの卵を採卵して良い胚を選んで胚移植を行う方法が主流でした。しかし、最近では少ない採卵数でも妊娠が期待できる状況になりつつあり、HMG注射量は徐々に少なくなり、排卵誘発もマイルドになってきています。排卵誘発には、主にアンチミューラリアンホルモン(AMH)による卵巣年齢や実年齢、ご希望を参考にして決定されます。AMHが4ng/mlは残存卵子が30歳相当、1.5ng/mlは40歳相当という目安になります。ただし、AMHは残存卵子数の指標であり、残されている時間の指標なのです。卵の質や妊娠しやすい、妊娠しにくいの指標ではありません。妊娠しやすさは、女性の年齢が最も関係します。

過排卵刺激法(HMG注射)かマイルド法(内服薬)か?

射での排卵誘発によるIVF・ETを何度受けても妊娠しない方、卵巣過剰刺激症候群になりやすい(AMHが3ng/ml以上)などの方には、内服薬(クロミフェン、レトロゾールなど)中心のマイルドIVF・ETや完全自然周期法も採用しています。

 

マイルド法のメリットは、@子宮内膜が自然の状態に近く、同じ状態の胚であるならば注射による排卵誘発よりも高い着床率を期待できる、A注射のために毎日通院しなくて良く、負担が少ない、BOHSSの可能性がかなり低いなどがあります。デメリットは、発育卵胞数が少なく、穿刺しても卵子が得られない、受精卵が得られない、移植する胚を選択できない、などキャンセルになる可能性も比較的高いことがあげられます。また自然周期や内服薬のみでの成績は、HMG注射を使用するよりも妊娠率が低い、採卵回数が増えるなどがあります。なお、排卵誘発を行わない自然周期の体外受精をナチュラル(完全自然周期)IVFといい、ご希望の方にはお受けしております。ただし、卵胞は通常1個であり、採卵できない場合や受精しない場合もあり、キャンセル率は約50%、妊娠率は約10〜15%程度になります。体外受精・胚移植をご希望の場合には、基本的には前周期の月経5日目頃までにきていただき、排卵誘発方法をご相談ください。AMHが5ng/ml以上の方は、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の可能性が高くなるので、初回は内服薬を使用したマイルド法をおすすめします。